退職自衛官のキャリアメンター|民間企業で働く方法

自衛隊を辞める理由:その1

    
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自衛隊を辞める理由:その1
ナビゲート役・案内係/デキる秘書「小泉」

ここでは「自衛官の退職理由」を一覧表示しています。

不満やストレス、合わないところといった内容が目立ちますが、年齢も階級も異なる自衛官が感じていること、考えていること、抱える問題、悩みを知ることができますので、自衛隊と一般企業を天秤にかけている人にとって参考になるはずです。また自衛官の採用を検討している企業の採用担当者や上司となる人にとっても、彼らのバックグラウンドの理解を深めるのに役立つでしょう。

[注意事項]

〈企業の担当者へ〉
あくまで退職理由の断片的なものの1つであり、個人的な目標とは切り離されているものです。志望動機・退職理由のすべてではないということに留意してください。また、ここに紹介されている内容を一般化してすべての自衛官がそうであると考えないようにしてください。採用の可否に使われることは本意ではありません。

〈自衛官へ〉
ここに書かれている内容はあくまで意思決定に役立てるものです。スムーズな退職を目指すあなたが、このよう内容を上級部隊に伝えることは得策ではありません。また企業の面接で退職理由を聞かれたときについても同様です。

一緒に「自衛官の退職理由」を見ていきましょう。

自衛隊を辞める理由

K.Sさん(男性)

特別職国家公務員なので、労働基準法の適用を受けません。36(サブロク)協定の存在すら知らない人が9割以上です。そのため普通に業務をしていても平均的な民間企業よりなぜか忙しく、幹部の中でも佐官以上になると月の残業時間100〜200時間の猛烈な働き方を強要されます。また、軍事集団としてよりも国家公務員(官僚)としての性格が濃くなり、過度な働き方が求められて精神的負担が大きすぎます。自衛隊を辞めたいと思うようになりました。

I.Aさん(男性)

次の仕事への架け橋のようなつもりで入りました。入隊して数年はガムシャラに働き継続するかとても悩みました。継続を選びましたが、それでも数年したら辞めようと思っていました。しかし最近、営内生活に耐えられなくなってきました。元々1人暮らしをしたい願望があり、20代後半になっても共同生活を送らなければいけないというのが嫌になってきて、仕事にも身が入らなくなってきたので自衛隊を辞めたいと思います。また自衛隊は嫌なリーダーがいる学校のようなもので、上の人にプライベートな事まで話さなくてはならず、プライバシーに干渉しすぎる組織に嫌気が差しています。

H.Iさん(男性)

気風が古く、若い者の意見がなかなか通りにくい風潮があります。また、転勤については初めは無いと言われて入りましたが、全国転勤が必須でした。家族のこともあり、簡単に全国転勤なんて出来ない現状ですが、断れなくて困ってます。また特別職国家公務員ということもあり、いくら残業しても、残業代は出ないのが辛いです。みなし残業代として幾分か給料に上乗せされてはいますが、そんなものでは足りないくらいの労働を強いられており、自衛隊を続けていくことに嫌気が差しました。自衛隊を辞めたいと考える毎日です。

O.Mさん(男性)

仕事は増やすが、減らさない。世間では東日本大震災をきっかけに自衛隊に対する評価が向上しているのが今の現状です。しかし自衛隊の主な任務は災害派遣ではありません。災害派遣での活動が評価されたのも、あらゆる厳しい環境下で耐えてきた訓練の賜物だと思います。訓練というのは継続して実施しなければ練度が保たれません。(筋トレと同じようなもの。)その訓練をするために計画や企画、調整、立案、実行しますが、それだけでも忙しい。近年、毎年のように災害が起きてます。そして自治体の自衛隊を要請するハードルが下がりすぎていて、災害派遣の三原則「公共性」「緊急性」「非代替性」が守られていません。もちろん派遣して国民の生命を守ることに貢献したい気持ちはあります。ですが、どんなに忙しくても、年度に計画した訓練はやるのです。体力的にも精神的にも疲労していて、自衛隊を辞めたいという声もちらほら周りから出ています。実際に転職したほうが楽で給料もいいという元自衛官からの話も聞き辞める方向で考えています。

H.Yさん(男性)

私が辞める理由はやはり人間関係が大きいです。我が強く血の気が多い人は相手が誰であろうとハッキリ物を言えると思いますが、私はそう言う性格ではなく、穏便に生活したいタイプなので、そう言う自衛隊の悪しき風習というのがいつまで経っても気に入らないので辞めたいと思っております。理由は上記だけでなく、全国転勤なので、やはり地元で働きたいというのが入隊当初から気持ちがあり辞めます。

K.Tさん(男性)

寮生活、特に自衛隊は集団生活で、先輩や同期や後輩と同じ部屋で24時間共に生活をします。仕事とプライベートはきっちり分けたいとも思っており、自衛隊はハッキリ言ってちゃんとしたプライベートというものがなく、常に頭のどこかには何かあったらという不安がずっと残ります。すでに自分の足りないとこも自衛隊で補えるところは補う事ができたので、今度はちゃんとメリハリのある生活も送り、一般社会人として必要な識能と常識を学び、今後は一般人として充実した生活を過ごしたいと思い自衛隊を辞めたいと決意しました。

A.Kさん(男性)

特別職国家公務員という立場上、残業手当ては出ません。部隊によっては、仕事ができる人、断れない人は遅くまで残業、土日も仕事をすることが多々あります。階級社会ではありますが、俸給は基本的に年数によって高くなるので、自分よりも低い階級で仕事量も少ない人よりもお給料が安いです。また、ある一定の年数を過ぎたら、必ず転勤が強要されます。

T.Yさん(男性)

ハリのない毎日のルーティンワークに飽きてしまったことが大きな理由の一つです。私の所属していた部隊は、あまりにも暇すぎて資格等の勉強がもの凄くはかどる程でした。実務が小学生でも出来るような仕事ばかりで、何も考えずにルーティンをこなすことに苦痛を感じない方なら務まると思いますが、このまま定年まで過ごした結果、世間知らずの使い物にならない困った人間になってしまうと思い、意を決して自衛隊を辞めることにしました。イレギュラーともよべない少しの変化で「面倒だ、忙しいだ」言っている人たちを見て、失望した面もあります。
実力の世界と言いますが、表彰や昇進等は確かにフェアなものの、まだまだお役所特有の年功序列の不文律が染み付いております。人にもそこそこに恵まれ、同期や教え子達ともまだ連絡等は取り合っていますが、組織そのものに未練はありません。

T.Hさん(男性)

倒産することはなく、安定はしているので定年まで働くことも考えました。しかしながら、有事の際には家族など関係なく任務につかなければならないため真に国防の任務を遂行する意思が求められます。実際の意識はどうかといった話は隊員同士でしたことはありませんし、自分も聞かれると少し困ってしまいます。職種を変えることはできるものの、幹部になる道はかぎられるため、やはり最初の選択が重要でした。給料面については、在籍した分だけ上がっていきますが、功績を残すことで上がることは稀なので、ただただ年数を待つしかないのです。定年も他社と比べて早いのでセカンドライフが心配です。よって退職を考えてます。

N.Nさん(男性)

やりがいも感じられてよい環境のようにも思えたましたが、少し外にも出てみたくなり自衛隊を辞めたいと思っています。働いている時は、それなりに充実感もあり、周りの人にも恵まれ、同僚も良い人が多かったように思います。ただ、することが、決められているので新しいことに挑戦することや刺激を求める自分にとっては向かないと気付きました。ただ世の中のためになっているのは確実で、継続するのもありだとも思ってますが、自分をそこで一生閉じ込めてていいのか?と悩みました。民間で働きたいという想いがあるので退職を決意しました。

S.Uさん(男性)

本当にこの仕事を好きな人でないとやってて楽しくないと思います。私はなんとなく入ったので現在これといったやりがいを見つけることが出来ずにもがいています。その上ルーティン化された毎日をこなすのは苦痛です。一般企業のほうが新しく学ぶことも多そうで、自分の成長に合わせて自分の意志でキャリアアップできるので、自衛隊を辞めて会社員として生きていこうと思ってます。

I.Eさん(男性)

全国異動が必ずついて回ります。階級に応じて全国異動の回数や期間はちがい、一般の隊員は現役期間に一度は経験します。その経験がなければ昇任などの人事に大きく影響するので、断るわけにはいかないのが現状です。幹部以上になると定期的な異動が必須となり、役職に応じて変わりますが早くて2~3年、長くて5~6年といった具合で異動します。もちろん家族の都合などは考慮してもらえますが、意思表示が伝わらず面食らうことがありました。ライフプランを立てづらいので家族への負担が大きいため、辞めて転職したいと考えるようになりました。

A.Rさん(男性)

ここ最近の陸上自衛隊は、陸曹という下士官階級でキャリアでもないのに転勤を強要しております。地元の駐屯地で同僚との馴れ合いで終わるという勤務体制は終焉を迎えようとしています。また駐屯地自体が地方に多く所在しており、地方駐屯地に転勤になると週末は何もすることが無く、虚しい時間を送ることになります。毎日が不毛でたまりません。

K.Aさん(男性)

国家公務員特別職なので、仕方ないし、文句はあまり言えませんが、給料は決して高くありせん。夜勤手当ては雀の涙。もちろん残業手当てなど一銭も出ません。正直、もっと頑張ってます。頑張ったとしてもそれが給料に反映されることは自衛隊にある限り、ありません

M.Eさん(男性)

昇任が、教育での評価なので、現場でいくらスキルを磨こうと反映されません。望まない転属での単身赴任での手当面、サポート面が不十分と感じてます。

T.Kさん(男性)

部隊で、新規企画・予算取得・事業推進・部隊の為の円滑なプロジェクト業務遂行など一生懸命に結果を残しても、上司に手柄を横取りされ評価されない世界です。業務を一生懸命頑張っても、頑張らなくても給料やボーナスは変わらず支給される。人間として全く成長しない残念な世界なことに嫌気が差し自衛隊を辞めます。

Y.Mさん(男性)

55歳で定年退官を迎えても、民間の厳しさを理解出来ていない人が多い印象です。定年後の自衛官の再就職で多いのが、民間で言う頭を使わない「底辺の仕事」に就く方々が多く見受けられます。民間で働くなら出来るだけ早いほうがいいと思い退職することを決めました。

S.Tさん(男性)

自衛隊における社内SEのような立場にあったが、民間企業に転職することで明らかな年収アップが見込まれるため、退職を決意しました。ITエンジニアとしてのキャリアアップを目指したかったのですが、自衛隊においてはそのようなキャリアコースはありません(全くないわけではないが、非常に少数であり、ずっとそこに居られるわけではない)。

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