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自衛隊‐退職手続きの流れ【完全マニュアル】|わかりやすい10のステップ|依願退職

    
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自衛隊‐退職手続きの流れ【完全マニュアル】|わかりやすい10のステップ|...
自衛官

依願退職。むずかしい。手続きも不透明…自衛隊を退職するには、どうすればいいのか、困っています。

依願退職についてお困りですか?この講義では、自衛隊の退職方法をレクチャーしていますよ。

自衛隊退職の最短ルートを進むための3つの鍵、1つの絶対的な真実

自衛隊を辞めるのは、普通の会社員とはちがう手続きが必要です。しかし、準備と戦略次第で、退職の可能性はもちろんのこと、退職までのスピードを短縮することも可能です。

円滑な退職にするための3つの鍵

  • 退職手続きの「理解」
  • 引き止めに対する「対策」
  • 退職後の明確な「進路」

第一の鍵:理解

理解、それはまるで、敵の陣形を知り、地形を把握するようなもの。退職手続きの全フローを知ることが何よりも重要です。上司に何を言うべきか、上司との対話で得るべき合意、承認の取り方、何を重視すべきか。これらを一つ一つつなげていく過程、それが「理解」です。

第二の鍵:対策

戦地では予測できないリスクが潜むように、退職も例外ではありません。意外と妨害が多いのです。嫌がらせする上司、突然のトラブル…。これらの危機を回避し、突破するためには、しっかりとした「対策」が必要です。あらゆる問題には解決策が存在します。しかし、解決策は何もせずに突如として現れるわけではありません。もし雷雨が予想されるなら、傘を持つことが賢明ですよね。あなたの進行を阻む者や障害があったとしても、あらかじめ対策を立てておけば、それがあなたをつまずかせることはありません。

第三の鍵:退職後の進路

あなたの行き先を明確にします。逃避性のある無計画な退職か、それとも計画性のある将来を見据えた退職か。この二つは天地の差です。この違いはあなたの退職に大きく影響します。計画的な退職であれば、上司もあなたの退職に対して否定的な意見を持ちにくくなるでしょう。ですから、退職後の進路をしっかりと決めておいてください。

この3つのキーが揃えば“用意周到”となり、まるでよく練られた戦術によって勝利を収めた戦いのようになにもかも順調に進むでしょう。

絶対的な真実

あえて繰り返しますが、「退職手続き」だけではなく「転職活動」も同時進行させるのが正解です。それは企業からの「内定」が、退職のマスターキーとなるからです。「内定」や「雇用先からの採用通知」、これこそが、あなたの退職後の進路を示し、次のステップへ進むための大切な鍵となります。

退職だけに焦点を当ててしまうと、退職後の人生設計がおろそかになってしまいます。あなたが自衛官として培ってきた貴重な経験も活かされないまま終わる可能性があります。

「Milizo」では、自衛隊の経歴を活かしたキャリアの成功例が豊富にあり、どう民間企業で成功を手にできるか?をお伝えしています。

退職手続きはもちろん重要ですが、あなたは転職をするという事実を忘れてはなりません。その全体像を見失わないこと、それこそがあなたの豊かな新生活を築く秘訣なのです。ここでは退職手続きのみにフォーカスして、レクチャーしますが、転職のことはしっかり頭に入れておいてください。

自衛隊を辞める方法と退職手続きの流れ|10ステップ

あなたが自衛隊にいるなら、陸・海・空のどの部門に所属しているかは関係ありません。退職の手続きは「標準スケジュール」に基づいて進行します。

手続きの各イベントにかかる時間、進行順序、上級部隊への上申期間、すべてが定められています。この「標準スケジュール」をこそが、あなたの退職スピードを大きく左右する要素なのです。

では、どうすればこのスケジュールをうまく攻略し、スムーズに退職を進めることができるのでしょうか?そのための10のステップを紹介しますが、決して簡単ではないことを理解してください。
一見、シンプルに思えるかもしれませんが、実際のところ、それぞれのステップは予想以上に困難を伴います。何となくで突撃すると、まさしく難攻不落の要塞に突撃するようなもの。
簡単には突破できません。まずはこの全体の流れを把握しましょう。そのあとに、私から具体的な対策をレクチャーします。

それでは、早速みていきましょう。

STEP1退職意志を伝える「書面がおすすめ」

まず第一歩として、直属の隊長にはっきりと退職の意志を伝えましょう。これは口頭でも書面でもどちらでも構いません。ただし、真剣さをより深く伝えるなら、「退職願い」として紙で伝えることをおすすめします。口頭での伝達では反論を受けて退職を思いとどまらされる可能性があります。その場合、次のステップ「面談」へ進むことが難しくなります。退職理由と希望する退職日を明確に伝えましょう。どのように伝えていいか分からない時は、Milizoにアドバイスを求めることも忘れないでください。

STEP2退職面談「隊長を説得する話術」

退職を決意したら、次に直属の隊長との「面談」が待っています。これは、あなたが本当に退職を望んでいるのか、それとも何か問題があって悩んでいるだけなのかを見極める大切な時間です。ここで強く「自分の道」を主張しましょう。退職を決断した理由と、退職後の計画を具体的に伝えることが重要です。その言葉に説得力があれば、隊長もあなたの決意を認めてくれるでしょう。しかし、あなたの決意を試すような言葉が飛んでくることもあります。その時は、自分の心の中に火を灯し、胸を張って答えてください。

そして直属の隊長に退職の意志が伝わったとき、次に待ち受けるのは「上級部隊」との面談です。直属の隊長の上の、上の、さらに上の人々を相手にして、面談を次々と突破していきます。正式名は部隊や陸海空によって変わりますが、だいたい「班長→区隊長→中隊長→大隊長」、このような順に挑んでいくことになるでしょう。

だからこそ、あなたは確固たる意志とともに、納得させられる説得材料を持って挑まなければなりません。カウンセラーのように優しく受け入れてもらえるわけではありません。彼らはあなたが自衛隊を辞めることを防ぐために、あらゆる反論を準備しています。

事前に想定問答を繰り返すことで、あなたのコミュニケーション能力は大きく向上します。企業の面接でも同様のスキルが求められるため、これがあなたの新たな武器となると思ってシミュレーションしておきましょう。

退職面談はあなたにとって挑戦ですが、その挑戦を乗り越えるための意志はすでに持っているはず。「説得の技術」を用いて次のステップへと進みましょう。

STEP3退職者調書の作成「すっぽかされないように要注意」

人事との面談では確実に「退職者調書」を作成しましょう。人事との面談が上手くいったからと言って、そこでホッと胸を撫で下ろしてはいけません。あなたの退職が実現するための重要な証明書、それが「退職者調書」です。

よくある失敗としては、「上に報告します」との言葉に安心してしまうこと。しかし、この調書を作成しなければ、あなたの退職はまだまだ先の話です。退職者調書を作成するプロセスをスキップされてしまうこともある、そんなトラップがあることを覚えておいてください。「退職者調書」を要求することを忘れないでください。

この調書には退職の理由、最終勤務日など、あなたの退職を具体化する情報が詳細に記載されます。適当に書かれてしまうと、「退職理由が不十分です、やり直してください」と返され、結果的に退職が遅延してしまうこともあります。これは落とし穴です。もし引っかかると、あなたはスタートラインに戻されてしまうかもしれません。

だからこそ、「最後に内容を確認させてください」と要求しましょう。最後まで気を抜かないようにしましょう。

STEP4許可権者への転送リレー「追跡する」

「退職者調書」が完了したら、次は幹部や人事部長がそれを承認し、許可権者(最終承認者)に転送するという「上申」段階に進みます。

これはあなたの退職意志が正式に上級部隊に伝わるステップで、あなたの退職が実現に向かっていきます。

この転送が早ければ早いほど、あなたの退職も早まります。なぜなら、上級部隊は退職に対して様々な手続きを行わなければならないからです。

自衛隊の場合、許可権者は、自衛官候補生なら「旅団長や師団長」、一般陸曹候補生なら「東部方面総監」、航空部では「航空団司令」、補生なら「航空方面隊司令」といった高位の者が務めます。その許可権者が、あなたの退職が部隊の運用にどれだけ影響するかを見極めるのです。

また、上級部隊への上申はあなた自身が行うものではなく、直属の隊長がします。

このステップであなたが直接行えることは限られていますが、自分の退職届がどこまで進行しているか追跡することは非常に重要です。退職届が滞ることは少なくありません。

また、転職先との入社日の調整にもスケジュールの把握は必要です。そのためには、あなたが直属の隊長と良好な関係を保つことが大切なのです。

あまり強引に進めすぎると、隊長の協力が得られなくなり、重要な情報が手に入らなくなるかもしれません。そのため、「融和的な退職」を心掛けてください。つまり隊長の理解と協力が不可欠ということです。

STEP5許可権者の承認「天命を待つのみ」

許可権者が退職を承認するステップです。ポジションによってはさらなる審査や確認が必要なこともありますが、極端に重要なポジションでなければ問題は起こりません。その承認によって退職はほぼ確定します。しかしその間待つだけでは時間がもったいないので、それを転職先の業界研究や企業の勉強に活用しましょう。

STEP6人事で最終承認「ここで確定」

許可権者が承認すれば、次に人事部に戻り最終確認に入ります。ここまで来れば、後戻りはありません。その後、退職証明書の発行などの必要な手続きが進行します。あとはゴールまでの道のりをただ進むだけです。

STEP7各種手続き「必要書類は忘れずに」

退職が承認されれば、次にさまざまな手続きが待っています。共済組合からの脱退手続き、最終給与の計算、官品・制服・装備・教範など返すものは返して、捨てるものは捨てていきます。ここで在職証明書の発行を忘れないようにしましょう。民間企業への移行時に必要になることがあります。

STEP8教育と研修「元自衛官としての責任」

自衛隊では、退職を控えた者に対して、生活スキルなどの教育・研修があります。これは、自衛官がトラブルを起こしたり、トラブルに巻き込まれないよう、安全に生活を送るためのものです。

もし何か問題が起これば、「元自衛官」として報道されることもあります。元自衛官という肩書は一生つきますので、注意深く生活することが求められます。

STEP9退官式「出席の必要はなし」

特に依願退職に際して式典はありません。部隊長を前にして手短に退職宣言をするだけです。

ここは別れの瞬間であり、同時に新たな旅立ちの瞬間でもあります。あなたがここで発する退職宣言は、新しい未来への第一歩です。

STEP10退職日「自由を手にする瞬間」

自由を手にするその日、つまり退職日がついに到来します。自衛官としての職務はここでフィナーレを迎え、最後に身分証を返納し、自衛官生活が終わりを告げるのです。新たなステージへのイメージを膨らませ、胸の高鳴りを感じてください。

  1. STEP 退職の意志を伝える
    • 直属の隊長に退職の意思を伝えます。
  2. STEP 面談の連続
    • 上位の隊長たちと面談を重ねます。
  3. STEP 退職者調書の作成
    • 人事部長と面談し、「退職者調書」を作成します。
  4. STEP 許可権者への転送リレー
    • 退職届は隊長や人事部長を経て、許可権者に転送されます。
  5. STEP 許可権者の承認
    • 許可権者が退職を承認します。
  6. STEP 最終承認と手続き
    • 人事に転送され、退職が最終的に承認されます。
  7. STEP 各種手続き
    • 共済組合の脱退手続きや、制服や装備の返納など、さまざまな手続きが行われます。
  8. STEP 退職に伴う教育・研修
    • 退職前には生活スキルを身につけるための教育・研修が提供されます。
  9. STEP 退官式
    • 退職者を送る簡易的な式典が行われることがあります。
  10. STEP 退官日
    • 職務が終了し、身分証を返納します。

自衛隊の退職手続きは、職種、階級、所属部隊によって変わることを忘れてはいけません。

一般的なプロセスをここまで解説してきましたが、班長⇔飛行隊長、人事部長⇔海幕人事課など、陸・海・空それぞれの部隊や所属によって、手続きの名称や担当者が変わることもあるのです。

ですから、具体的な担当者については、あなたが属している部隊に詳しく聞き込む必要があります。

10のステップを見ると、自衛隊の退職は簡単に思えるかもしれません

特に「隊長たちとの面談」は、厄介で時間も必要です。最初に面談した隊長が、その上に報告してくれないことで思うように進まなかったり、何度も同じ人と面談させられることもあります。

あなたの退職を快く認める人は初めからいません。幹部たちには「退職させないプログラム」がセットされています。それは、彼らがあなたの退職を遅らせ、可能な限り阻止するために一生懸命になっているからです。

面談も正式なものではなく、「まずは相談で事情を聞いてみましょう」といったスタンスで行われます。ですから、すんなりと進むことはないでしょう。このように、退職が許可されずに長引いて困っているという相談が私たちのもとに日々寄せられています。

自衛隊退職までにかかる所要時間|最短で2か月半…?

全てのステップがスムーズに進む場合でも、最短でも2ヶ月半の時間が必要となります。これは自衛隊法という不可避の制度と、上申に必要な時間が影響しています。上級部隊への転送には、概ね2週間ほどを見積もってください。

しかし、時間短縮の方法がないわけではありません。具体的には「第三者の力に頼る」ことです。これが退職代行サービスという選択肢です。

退職代行サービスを利用すれば、面談などの手続きを素早く進行することが可能になります。実際に退職代行サービスで辞められなかったケースは1件もありません。しかし、デメリットとして就職の足かせとなることがあります。利用するかどうかはかなり慎重に検討する必要があります。

退職代行サービスにもデメリットがあります

退職代行サービスを利用すると、面談などの手続きを素早く進行することができますが、一方で退職に関する貴重な経験や学びを失う可能性があります。
また、就職の選考プロセスにおいてリファレンスチェック(前職への確認)がおこなわれるリスクがあります。これによって採用が見送られることがあります。あなたにとって最善の選択を行いましょう。

あなたが退職手続きを進める中で遭遇する最大の障害、それは人的要因です

退職は数多くの壁に直面します。一つは、時間です。思っているよりも手続きは長引くことが多いのです。2ヶ月半での完結はほとんどの場合、あまりにも理想的すぎます。現実には、プロセスを完全に終えるためには約4〜6ヶ月を要することが一般的です。

そして、退職を困難にしているのは、まさに人的要因。それはつまり、上司たちによる引き止めです。中には退職まで1年以上かかった人もいるほどです。

そこで、あなたが並行して行うべきもう一つの課題があります。それは、転職活動です。

退職許可を得るためには、新しい雇用先からの内定が1番効果的です。したがって、早めに転職に着手し、計画的に進めることが重要です。
あなたの新しいキャリアに対する熱意こそが、退職を現実のものにする力となります。
これはあなたが次のステップへ進むための絶対準備と思ってください。

最短「2カ月半」のスピード退職、その実現方法|障害要素とその対策を学びましょう

あなたが自衛隊を離れ、新たな生活をすぐにスタートしたいと思うのは当然のこと。その一方で退職までの標準的なスケジュールを知ると、多くの方がほとんどが途方に暮れてしまうかもしれません。やはりそれは4〜6ヶ月もの時間が必要と言われているからです。

しかし、待つことに疲れたあなたに朗報です。あなたがうまく計画し、対策を打てば、退職までの期間をなんと2ヶ月半に短縮することが可能です。

ただ単に退職したいという強い願望だけでは、時間とエネルギーを無駄にする結果に終わりかねません。スムーズかつ効率的な退職を実現するためには、退職を阻む様々な要素を理解し、それに対する適切な対策を準備することが不可欠です。

退職手続きの各ステップについては、すでに十分に理解していただけたと思います。それでは、次に私たちが取り組むべきは何でしょう?退職を阻む可能性のある障害と、それを克服するための具体的な対策について学ぶことです。あなたの退職を成功させ、新たな人生への道を開くための次のステップ、進めていきましょう。

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